昭和13年(皇紀2598年)の立命館大学の卒業アルバムです。

紙箱がついており、背に手書きで「アルバム 立命館大学 二部法経学部 昭和13年3月卒」と書かれています。ただしサインペンのようなもので字体も新字体であり、文字そのものは戦後の書き込みと思われます。

構成は校舎、教職員紹介と続いており、特に昭和8年の滝川事件で京都帝国大学を追われた末川博(戦後に立命館大学総長)・滝川幸辰の両博士は手書きのメッセージを寄せています。学内及び当時の社会での両者の評判の高さを物語っているものと思われます。
その後は講義風景、学内の様子、禁衛隊の活動、学生グループごとの洛中洛外での集合写真、個人写真等へと続いています。

二部の卒業アルバムであるためか、禁衛隊やスポーツ関係の写真は少なめです。また講義風景にもスーツや着物姿で写っている比較的高年齢の学生もあり、社会人学生が少なくなかったことがわかります。

編集後記では滝川事件や支那事変のことなどにも触れられており、学生たちが自由主義への弾圧や戦争等の社会的なプレッシャーを感じながら学生生活を過ごしていたことがわかります。

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